「シュノア署名」がもたらす変革!!

in #btc7 years ago (edited)

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つい先日Bitcoin core 0.15.0 がリリースされてUTXOについて記事を掲載させて頂きました。今回はUTXOの基礎知識があることをふまえて、次期アップデートでリリースが期待されている「Schnorr署名」についてお伝えしようと思います。なるべく短く簡潔にお伝えすることを心掛けます。(以下「シュノア署名」とする。)

電子署名というと「RSA 署名」や「ECDSA 」などが有名です。その他にも無数の電子署名方式があり、「シュノア署名」もその中の1つとなります。下記にそれぞれの引用を添付させて頂きます。

quoteRSA署名とは…
桁数が大きい合成数の素因数分解問題が困難であることを安全性の根拠とした公開鍵暗号の一つである。 暗号とデジタル署名を実現できる方式として最初に公開されたものである。http://www.weblio.jp/content/RSA%E7%BD%B2%E5%90%8D

quoteECDSAとは…
ECDSA は Elliptic Curve DSA の略で、DSA の改良版。アメリカ政府標準の方式として使われてきたのが DSA だ。アメリカ政府が使う電子機器の仕様を決めた FIPS によって FIPS 186として定義されている。http://www.nttpc.co.jp/yougo/ECDSA.html

なるべく簡単な引用を探したがどれも難しく、正直理解するには専門知識が必要。もし分かりやすく解説できる方がいればコメント欄にて共有をお願いしたい。全ての理解は難しくても、こういうもんなんだとニュアンスを捉えて頂ければありがたいです。

quoteそしてシュノア署名とは…
1989年ごろにC.P.Schnorr氏により発明されました。 しかしながら発明と時を同じくしてアメリカ国立標準技術研究所 (NIST) により DSA が提唱されたことや、 2008年まで Schnorr自身の取得した特許により保護されており自由に利用できなかったなどの政治的な理由であまり利用されて来ませんでした。 しかしながら理論的側面だけに注目すると他のどの電子署名方式と比較しても計算が単純で分かりやすく、 またセキュリティ的な根拠もしっかりしていることなどから近年注目を集めています。
https://blog.visvirial.com/articles/721

そして、ビットコインにSegwitが導入され、次に期待されたいる技術がシュノア署名という新しい署名方式です。

ちなみに2017年9月現在は、上記で説明したECDSA署名が使用されております。このシュノア署名は、その他の署名方式に比べて署名がコンパクトで、現在よりも署名検証のスピードが速いと言われております。

特徴の1つとして複数の署名を1つに統合できる点と言われております。前回の記事でUTXOについて「UTXOの容量問題を解決し削減するためには、1つのブロックに複数のinputを入れる」「複数のinputを入れ込むとデータ量が増えて、手数量が増えるがsegwitにて解決された」などと説明させて頂きました。

過去記事はこちら
http://crypto-currency.hatenablog.jp/entry/2017/09/21/%E6%9C%80%E8%BF%91%E3%82%88%E3%81%8F%E8%81%9E%E3%81%8FUTXO%E3%81%A8%E3%81%AF%E4%BD%95%E2%80%A6%EF%BC%9F_

従来までは、この1つのinputに対してそれぞれ署名が必要でした。そしてその署名の分だけデータ量が増大していき手数量が増えてしまっていたのです。シュノア署名が導入されれば、署名を1つにまとめることができ、サイズがとてもコンパクトになります。サイズがコンパクトになればトランザクション全体のサイズも小さくなり、スケーラビリティ問題にも大きく貢献します。

次期アップデートは3月上旬ごろになります。シュノア署名の実装が確定しているわけではありませんが、可能性としては大きくビットコイン復旧に大きく貢献する技術の1つとなるので注目していきたいと思います。

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