VALUに対する考察

in #fintech7 years ago

VALUがリリースされた。
VALUはこのSteemitと同じく、仮想通貨を用いたフィンテック系サービスの一つで、

VALUは、だれでも、会社の株式に見立てたを発行できるサービスです。カンタンに発行して、好きな価格をつけて、他の人と売り買いすることができます 

としている。

5/31頃から @fladdict のFbでリリースを知ったが、6/2前後には @IHayato, @takapon_jp, @ha_chu などのアルファツイッタラーが続けざまにポストした。

設立者の一角は、元GREEで開発者の Kohei Ogawa 氏のようだ(VALU | 運営会社 )

クラウドファウンディング redyforにて出資を募っているが(https://readyfor.jp/projects/valu)、どうやら中村 洋基氏率いるPARTYが出資している。また、Kohei Ogawa 氏のFacebookを見る限り、複数のエンジェル投資家、VCがコンタクトをとっているように思える。

さて、VALU自体は個人を株に模式し、VAなる仮想株を発行してそれをBTCでやりとりする、というのがこのサービスのスキームだが、すでに先に上げたインフルエンサーたちのVAはかなり高騰しており一般人がやすやす買える値段ではない。

そもそもVAを公開するというのはどういうことだろうか?

それは端的に古い言葉で言えば "信用を売る" だ。

 金銭的な理由で諦めざるを得なかった夢や目標を、ファン(VALUER)から支援してもらい実現できたり、支援してくれたファンの方々には応分の優待や見返りをプレゼントできるコミュニケーションツール 

としているが、インフルエンサーたちの見返りと言えば、飯を一緒に食うだの、アドバイスするだの、おおよそ上述の大義よりも薄く感じてしまう。優待がないものすらいる。明らかに、インフルエンサーたちは先行者利益でサービスを紹介している。

それが悪いわけではないし、ホリエモン氏やイケダハヤト氏と飯を食うのが価値と感じるかどうかは人それぞれではある。が、しかしサービスの前提として掲げられているようなユースケースとは違和感を感じざるを得ない。

他方、株を前提にしてみれば、そもそも優待はオマケという認識もある。このVAの取引によって個人の夢や目標を応援するための出資はできるだろう。だがしかし、ユーザのホーム画面には夢も、目標もそもそもそのようなUIは存在せず、目に飛び込んでくるのは大量の取引履歴だけだ

これでは、単にユーザ同士の投機的取引を加速させるだけにすぎず、利益先行で先の大義名分が欺瞞に思えてしまう。
今はまだクラウドファウンディングというより、単なるインフルエンサーにかこつけた投機取引代行サービスにすぎない。

さらに公開されたタイミングだ。BTC/JPYは高騰しており、一時33万円台からは落としたもののそれでも28万円を付けている。
まるで図ったように、落ちて戻した瞬間に「今しかない」とばかりに公開され、結果的にインフルエンサー達はハゲタカのごとくそれに群がった格好になった。そして儲かった、と彼等はいった。

何度も言うよりに、それが悪いことではない。資本主義の原則から言えば、普通だ。

だが、だからこそ、先に掲げられているサービスコンセプトが可笑しいなものに思えてしまった。

VALU、あなた方が作りたかった世界は、本当にそれだったのか?

VALUはまだベータサービスで、今後どんどんアップデートされて、世界も浄化されるだろう。さりとて世界はいつも、混沌から始まるものである。サービスコンセプトも極めてエキサイティングだ。期待したい。

ところで出資されているPARTYの、中村氏といえばこちらのエントリーが記憶に強く残っているが、全く関係ない。

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つい最近Valu始めたので、今こちらの記事を読んで色々勉強になりました。
確かにコミュニティーとしての側面を持っている以上、
ユーザー同士のインタラクションは必要かなと思いました。

あ!、先にブログ書かれた。
先週アカウント僕もつくりました。。。Founderに招待されたので。。

コメントありがとうございます。
おお、Founderの方とお知り合いなのですね。Founderの方が、今の状況をどう考えてらっしゃるか気になるところです