太陽の色は何色?
“オーソーレミオ”(私の太陽)の歌でもお馴染み、イタリアは太陽をこよなく愛する国だ。
太陽はイタリア語でSole(ソーレ)。
この国では、太陽の類義語は、昼間、光と始まり・・・夢、アイデア、美しさ、素晴らしさ、栄光、魅力、力・・・・と続く。
そして、オーソーレミオ=私の愛する人という表現につながる。
太陽が愛する人の比喩になってしまうなんて、さすがイタリア。
日本では太陽というと、やはり日の丸だろうか。書いて字の如く日本は " 日の本 " (日のもと)が語源。元日、日の出といった信仰的なイメージがある。
日本とイタリアで、太陽に対する印象や思考に相違があるが、実は視覚的にも違いがある。
実は、イタリアのほとんどの子供達が、太陽を描く時、" 黄色 " を使用する。
これは、イタリア人の友達、ダリオ君の絵だ。
フィレンツェのベッキオ宮殿。正面にはイタリアの国旗。そして宮殿の後ろには、" 黄色い太陽 "!
そして、日本は・・・。
こちらは、私の可愛い姪かりんちゃんに筆を振るってもらった。
燃えるような大きな " 赤〜い太陽 " が花や虫たちを照らしている。
当然、日本人である私は、太陽は "赤 "で描くものと思い込んでいた。
が、イタリアに来て大多数の子供達が太陽を描くのに " 黄色 " を使うことを知った。
とっても不思議だ。
確かに、太陽は赤ではなく、むしろ白や黄色に近い色をしてる。
つまり、イタリア人の子供達は見たままを描いているのだ。
そして、世界のほとんどの国の子供達が、太陽は黄色で描くというデーターもある。
となると、なぜ日本は太陽を赤で描くのだろう・・・・。
色々と調べた結果、"印象"がキーワードになっているようだ。
つまり、
赤=明るいというイメージから発生し
↓
太陽は明るい=赤という思い込みになり、
↓
赤い太陽が生まれる。
さらに日本の国旗は、太陽の象徴として堂々と赤を使用。日の丸は黄色でも白でもなく赤だ。
思い込みに思い込みが重なり、日本で育った子供達は太陽を赤で描くという傾向が生まれる。
時に、色は、実際に見た色で表現せずに、印象を優先することがある。
もう一つ例をあげると、
イタリアでは、卵の黄身を " 赤 " と言う。
"黄色というより、オレンジ色に近い赤みがかった色だから赤と表現するのだ"
と主張するイタリア人。
日本人の私には、卵の ” 黄身 ” を ” 赤身 ” と言う事にかなり抵抗がある。
グロテスクに感じる。
しかし、イタリア人はそう感じないのだ。赤から連想する印象が異なるからだろう。
また反対に、いつもイタリア人に指摘されるのが、 " 信号の色 "だ。
「なぜ日本人は信号の緑を青と言うの?」
確かに・・・。
これも”赤身の卵”と同じ理由だ。
青みがかった緑=青と日本では表現する。
イタリアで信号の" 緑 "を " 青 " と呼ぶと、必ず " 緑 " と訂正される。
確かにその通りだが、若干イラっとする。
色をRGB345などとコード化した呼び方をしないだけまだマシだが、生まれ育った環境でモノの見方、感じ方、さらには表現の仕方は変化する。
それを発見する楽しみもあるが、自分の思い込みから離れて、客観的にものを見てみることも楽しい。そうすることで新しい発見ができるような気がする。
皆さんには太陽は何色に見えますか?
私はじっと見すぎて目がチカチカしてしまいました。
お礼:夜にもかかわらず、すぐに快く絵を描いてくれたかりんちゃんありがとう。おばさんは幸せよ!
Ringraziamento: Caro piccolo Dario! Grazie mille per il bellissimo disegno! Anche sei andato a dipingere a fuori con questo caldo di 35 gradi! Baci!
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