Bitcoin cash:オンチェーンとオフチェーンの狭間で
*当エントリは、はてなブログからの転載記事です。
くりぷと(@CryptoBloger)です。 こんばんは。
子供を連れてプールに行きましたが寒すぎて直ぐに手仕舞いし、帰りに子供を肩に乗せて帰宅したら腰を痛めて半日寝込みました。BIP91がアクティベートされたのが唯一の救いです。
Bitmain社がBitcoin cash(BCC)との関係性を否定する声明を発表しましたね。
Bitmainが、新たに浮上したBitcoin Cashとの関係性を正式に否定した。Bitcoin Cash(BCC)は、現在のビットコインからスピンアウトして新しいビットコインを作ろうというプロジェクトで、中国のマイニングプール・取引所ViaBTCがリードしている。プロジェクトによれば、ビットコインのブロックサイズを8MBに引き上げるハードフォークを日本時間の8月1日 21時20分に実行する計画。http://btcnews.jp/2e9qo5hr11898/
Bitcoin cashは既存のビットコインネットワークから、8/1にハードフォークして生まれる筈の新コインですが、今までの流れから、そのマイニングを手がけるのはBitmain社では無いかと業界内で言われていました。
しかし今日の声明は、これを否定するものです。
(注記:動向によってはBCCをサポートする可能性も否定しないとも主張しています)
これでつまりは何がどうなるのか?というと、恐らく2〜3ヶ月後に迫る2Mハードフォークを巡って、再度揉める事になろうかと思います。なぜなら、上記記事によるとBitmain社はニューヨーク協定を守るという事ですから、同協定で約束されていた2Mハードウォークに関しても、既存ビットコインチェーンで推進する可能性が高く、これに否定的なcore開発者との対立が予想されるためです。
この対立問題、8/1にBitcoin cashがハードフォークして既存ビットワークと互換性無く綺麗に別れ、Bimainのハッシュパワーも合流するというストーリーであれば、解決する公算が高かったのです。
ビットコインネットワークのスケーラビリティ問題に関しては、主にオフチェーン(スモールブロック)派とオンチェーン(ビックブロック)派の対立が軸となっていました。前者はいわゆるcore開発者が推進しており、ブロックサイズを小さく保ち、SegwitやLigthtningNetworkなどの技術でスケールさせる、という技術思想でした。対して後者は、ブロックそのものを大きくして解決を図る、というものです。ブロックサイズが大きいと手数料収入が上がるため、マイナーがこれを推すのは当然の事と言えると思います。
オンチェーンの体現としてBitcoin cashがハードフォークされて切り出されるなら、ブロックサイズの拡張も自由に実施できますし、市場競争でその価値が試せます。残された既存チェーンは思う存分オフチェーンの新技術開発に集中できます。恐らくニューヨーク協定の2Mハードフォークは有耶無耶となり、既存ネットワークでの政治対立が解消され、ビットコイン発展の停滞が打破されるものと期待できました。
しかし、オンチェーンを支持するBitmain社は、妥協案として見出されたニューヨーク協定(Segwit2x)を遵守するとのことで、既存チェーンに残る可能性が高くなりました。
これすなわち、2ヶ月後くらいにまた揉める事が予想されます。
まあでも、8/1のハードフォークはほぼ無くなったと見て良いと思われますので、直近ではビットコイン価格に対して好材料なのでは無いでしょうか。
知らんけど。
Segwit2xのスケジュールはコチラ
引用:https://bitcoinmagazine.com/articles/countdown-segwit-these-are-dates-keep-eye/
参考記事:
http://jp.techcrunch.com/2017/05/02/bitcoins-hardfork-concern-is-reaction-to-layer2/
http://www.digitalmoney.or.jp/2017/07/small-or-big-and-bitmain/