今更フェルミ推定を復習するシリーズ(1)
こんばんは。瀬潟です。最近修士論文のやる気が若干盛り上がってきました。
さて、みなさんは「フェルミ推定」という言葉をご存知でしょうか。名前だけは聞いたことがある方や実際に試したことがある方もいるかと思います。フェルミ推定とは、たとえば、「日本に車は何台あるか」のような問いです。見当もつかないような数量を持っている知識を使って推測するようなことをフェルミ推定と呼んでいます。
このフェルミ推定、実は地頭の良さや論理性を確かめるのに格好の手段であるとされ、多くのコンサルティングファームの初期段階の選考で取り入れられています。私も実際にコンサルティングファームの面接においてこのフェルミ推定を出題されたことがありました。
コンサルティングファームの選考を突破するにあたって、私もフェルミ推定の解答を何度も練習しました。最初はとっかかりすらわからなかったのが、解答のポイントやパターンを少し覚えるといくらかましになったものです。
steemitを継続するにあたって、フェルミ推定を毎日1題復習がてら解くのが良い記事になる予感がしたので、「今更フェルミ推定を復習するシリーズ」を連載(?)するに至った次第です。
さて、本シリーズでは、東大ケーススタディ研究会(2009)さんの著書、『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』に掲載されている問題を使っていこうと思います。
本日のお題はこちら。「日本にピアスはいくつあるか」です。
〇解答過程
ピアスの数を求めるにあたり、以下の式を用いる。
ピアスの数=日本の人口(1)×ピアスの所持率(2)×平均所持数(3)
(1)日本の人口について
・日本の総人口は1億2,000万人
・計算を容易にするため、以下の条件を設定する。
男女は同数
年齢層別人口構成を0-20歳:21-40歳:41-60歳:61-80歳=2:3:3:2
(2)ピアスの所持率について
ピアスの所持傾向は以下のようになると予想される。
・男性より女性のほうが所持している
・若年層、特に中高生以下はほとんど持っていない
・高齢層もほとんど持っていない
(3)平均所持数について
・21-30歳の男性は1つ持っている
・31-40歳がピアスユーザーのボリュームゾーンで、3種類程度は持っているであろう
下の画像は実際の計算過程です。
ピアスの数(対)は2,535万対と推定されました。平均して日本人の5人に1人はピアスを持っている計算であり、若干少ない気がしますが大きく外れているとは思われない妥当な数字です。
自分の思考の流れをそのままわかりやすく文字に起こすのはなかなか難しいですね。ぼちぼちとやっていきます。お付き合いいただきありがとうございました。
〇参考文献
東大ケーススタディ研究会(2009)『現役東大生が書いた 地頭を鍛えるフェルミ推定ノート』. 東洋経済新報社.
〇追記(2018.5.25)
画像中、①を計算しているところ、
12,000(万)× 1/10 × 1/2 × 0.05 × 1=30(万)
となっていますが、正しくは
12,000(万)× 1.5/10 × 1/2 ×0.05 × 1=45(万)
となります。
もっとミスの少ない計算方法があったかもしれません。